She, in the hazeというバンドとの出会い
昨年の12月2日に、She, in the hazeというバンドのワンマンライブに行ってきた。
遠方にいる友人が上京が厳しくなったので代わりに行って、と譲り受けたチケットだった。

YouTubeで2曲くらい観たけれど、正直、耳に入って来ない。
ボーカルの声は、女性かと思いきや男性なんだ!という驚きがあったくらい。
でも、ライブで印象が大きく変わることもあるだろうし、何より「きっと、気に入るよ。」という友人の言葉に後押しされてライブに臨むことにした。




バンドのメンバーが白い衣装に仮面をつけて現れて、演奏した一曲目。



148.pngうーわー。

まったく歌詞が聞き取れないことで気持ちが萎えた。
英語なんだけど、抑揚を抑えた独特の歌いまわしのせいだろうか。
過去40年くらい、ほとんど英語曲を中心に聴いていると、こういう歌い方はダメなのかな、私。
途中で帰ったほうがいいかな、最後までもつかな~と違和感に苛まれた。

が、それからすぐに目から鱗の衝撃が、一人のおばちゃんを襲う。

照明が向けられる方向がおかしい?
ステージ上が暗い?
え?バンドのメンバーに光をアテナイ。。。

しかし、ステージ中央のボーカル兼ギターの人はとっても楽しそうで、
顔にかかる髪の奧から笑顔が見え隠れしており、客席に向かって手を伸ばす。

おばちゃんは、これまでに演劇の生舞台やロックのコンサートにはそこそこ行ってきたけど、
パフォーマーの見慣れない165.png 手の動き165.png に目が釘付けになった。

その手の動きは、客席からステージ上に向けられる客の手の動きであって
ステージ上から、客席に向けられるそれは、盛り上げようというアジテーションや
アクションであるはずじゃないか?

その時だった。

おばちゃんの脳裏に、ある文字がはっきり浮かび上がってきた。

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 圧倒的な肯定感
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ステージ中央からまばゆい光とともに、「圧倒的な肯定感」が客席にドドドドドドドドドーンと
放出されている光景。

ステージ中央にいるパフォーマ―さんは、オーディエンス一人ひとりに、そこにいてくれるだけでいい。
その存在の為にこの音はあるんだ、と伝えようとしているのか。
だから、手の動きもオレの音楽にノッてくれ、的なものじゃなくて
あなたの存在が愛おしいんだよ、と語っているかのように動くのか。。
それにしても、こんなふうにパフォーマーが客席にパワーを放出するのを、後にも先にも見たことがないかもしれない。
不思議なコミュニケーション?

さっきまで帰ろうか、と魂は開場出口まで後ずさりしかけていたおばちゃんが、ライブ会場にいることを忘れ、ひとつの物語の世界に迷い込んだ瞬間だった。

あとから知ったが、She, in the hazeには、『ヘイザー』と呼ばれる熱心なファンの方たちがいるらしく、最初から最後までノリノリの方たちが、両手を差し伸べたり、振ったり、拍手したり、一体感を作り上げる中心になっていた。

一曲も知らないまま臨んだライブだったのだが、ある程度予想していたハードな音作りをはるかに凌駕する爆音が鳴り響き、キーボード担当の女性がいつの間にかギターを手にして、ベースとボーカル(兼ギター)と三人で、連獅子トリオをやったときには鳥肌が立った。
両脇、女子ですよ。なんか天使のような白装束の小柄な感じの女子らと、中央で笑顔なんか振りまいちゃう男子一人のトリオですよ。




そして、ドラムの男性は、淡々とビートを刻みながら、客席とステージを掌握しているようで、ドラムを見ていると、今どうしたらいいかのキューを出してもらえるように思えたわ。

MCも最小限だったと思うんだけど、「いや~、皆さん、いい顔してますね。ステージからよく見えるんです。」と言い放たれたときには、のけぞった。

あ~~~ん?ぬぁあんだとおぉ?
客席をよく見る為に、ステージ暗くして客席にライトをあててるの?マジか。。。
客席を見たい、て。ライトが眩しくて見えないのが当たり前じゃないの。
顔を出さない理由は知りませんが、ライブでの照明は彼らの姿勢を物語っているらしい。

そして、歌詞がわからん、とほざいていた私が、"Stars"という曲の出だしのフレーズだけで、心の涙腺が崩壊。
You were my only one.
え?それだけで?
そうなんですよ。スルリと胸の奧まで届いた時って、泣けるでしょう、あれです。



そういえば、バンドのメンバー紹介もないまま、最後の曲になっちゃって、すごく静かな曲だったし、あ~このままアンコールも無いっていう演出かしらん、と思ったら、ほんとに4人でお辞儀して終了しちゃったじゃないか。



ライブ直後は、SITH(っていうんだって略して)のジャンルは、エレクトロとかプログレなのかなとか思っていたんだけど、帰宅して彼らの音楽をSpotifyで聴いたところ、ヘヴィメタルの要素が散りばめられていることに気づき、インタビューやネットの記事を読んで、自分がライブで感じたことが色々と腑に落ちた。

ボーカル(兼ギター)の人はyu-kiさんという頬がこけた金髪の男性ですが、笑顔だけじゃなくて、カッ!と目を開いた場面があって、あの気迫で何人かなぎ倒したと思うんですけど、すごく若いと思ったら、どうやら30代らしく、そっか、20代であの落ち着きは無いか、と。
SITHに似ている音楽を探すけど、ないですね~とインタビューで言っていて、
そりぁあ、ないでしょう。あなたの声が唯一無二だもん。と一人でツッコミ入れたりしてね。
なにせ、女性のように甘い声を爆音のライブの中で際立たせ、一瞬でデスヴォイスやロックシャウトまでコントロールできる強さと上手さ。

She, in the haze = SITHっていうバンド名、ビートルズのLucy In The Sky With Diamonds みたいだな~とか、スターウォーズを意識してるのかな、とか色々気になりだしたよね。

そして不思議なことに、全曲を毎日聴いてたのに、一曲一曲の区別をつける能力を失った自分にショックを受けたですよ。
どおしても全曲通して聴きたくなるっていうのかな~。
私はライブに行くよりミュージカル作品を観に行く回数が圧倒的に多いおばちゃんだけど、
ミュージカルだと、お気に入りの曲はあるんだが、全曲あってこその作品になるわけで。

SITHの曲は全部、テーマやコンセプトがしっかりしてるのに、
ひとつの作品みたいに自分の頭の中にインプットされてしまったらしい。

耳に残る対旋律は、主旋律と絶妙のバランスで攻めてくるし。
曲調のバリエーションの豊かさで息もつけないとか。
聴かせる泣きのギターソロが無いとか。
コーラスも曲を邪魔しないとか。
エンディングにヘヴィメタなフレーズ持ってくるとか。

もう、言葉が頭の中にあふれてきて、
私にチケットを譲ってくれた友人も驚くほどのハマりっぷり。
それで、2年間閉鎖状態だったブログも、あまりのインプットの量に押されて
再開しちゃったと。ブログってアウトプットの手段には最高。

あ、でもとにかく次のライブ、1月12日のSITHまでには、曲のイントロで見分けがつくようにして臨みました。
このライブは、熱にうなされるような感覚で、今回は私はそこに身を置けたことが幸せだと思えた。
浮かれてるもんで、拍手のタイミングとか、もうめっちゃはずしちゃって💦
Teddyという曲で、yu-kiさんがギターを揺らすと、私自身が音楽もステージも懐の中で揺らしているような
自分の母性がジュワっと噴出するみたいなヤバイ気持ちになる。
それとスローナンバーでも何音かキイを上げて聴かせてくれて、こちらをギュっと掴んで離さない。



いや~、しかし、ライブハウスだったり音楽バーだったりには友人・知人のライブで何度も行ってるけど、
好きなバンドを見るために未知の分野に足を運ぶようになった自分にも驚く。
劇場は、どんなに小さくても知らない場所でも、緊張しないで行けるんだけどね。

次回、3月のライブのチケットもおさえてあるんで、またブログに書いちゃうかもね。

能動的になってきた自分、本当に今年は、良い一年になりそう。


by tomokot2 | 2018-02-10 14:21 | ペ猫が観た舞台・ライブ | Trackback | Comments(0)
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