さて、ディスクレビューを少しずつやっていこう・・・と思ってから、結構時間が経過しております。私の場合、もともとJCSファンですし、独断と偏見に満ちた個人的な感想等をつづることになりますので、その点、ご了承下さい。
「ジーザス・クライスト・スーパースター」は、69年にコンセプトアルバムが録音され、同年、シングル、「Superstar」が発売されました。2枚組アルバムは翌70年にリリースされたというのは何度か書きました。 シングルの裏面はなんと、JCSの最後の場面に用いられることになるインストゥルメンタル、「ヨハネ伝 第19章41節」だったそうです(ティムの自叙伝による)。 ウェバーは、JCSの為に、ノリノリでオーケストラ用のスコアをガシガシ書き上げたそうです。 レコーディングには、交響楽団(85の楽器パート!?)とロックバンドから借り集めたミュージシャン6人、リードシンガー11人、コーラス16人、3つの聖歌隊が参加。それに一部シンセを使用したり、教会にパイプオルガンの音色を録音しに行ったりしたそうです。(参考資料:「燃え上がるロックオペラ~ジーザスクライストスーパースターの創造~」音楽之友社) やっぱりね~。才能がほとばしる天才が世に出るときの勢いってあるよね~。「序曲」をウェバーが書いたときも、きっと、彼自身がワクワクしながら創ったんでしょうね。だからかな、私なんか、「序曲」だけ聴いても小躍りしたくなりますもん。 私にとっては、JCSの「Overture 序曲」か、West Side Storyの「シンフォニック・ダンス」か、というのが東西両横綱のような2曲です。 「コンセプトアルバム」には3種類のジャケットがあります。 一番最初にデザインされ、英国で販売されたは、このジャケットでした。 サイケやね~(グレイトフルデッドのコンサートには、こういう模様の愛と平和なTシャツ着た人とかいっぱいいそう。) コンセプトアルバムにはブラウンアルバムという「通称」があるのですが、その由来はこのジャケットカラーからきています。米国で発売する際に、制作サイドが、洗練されたジャケットにしたいということでデザイナーを雇って作りました。現実的には、英国側の黄色のサイケなジャケットデザインは印刷にお金も時間もかかる、っていうのも不採用の理由だったようです。 JCSのロゴとして、ブラウンアルバム以降、天使が向き合ったデザインが使用されているのはお気づきと思います。このブログ内でもあちこにで、色々なバージョンがご欄になれると思います。「祈りの天使」・・・これぞ正式なJCS作品の証です。 こちらが現在のジャケット。1996年に再発売されたときにジャケットが茶色から現在のホワイトになったようです。 作者のウェバーとライスは、JCSをロックオペラとして舞台で上演する為に作ったのですが、無名な彼等が作品を舞台化することは容易ではありませんでした。先にレコード化されて世に出たことで、多くの注目を浴びることになりました。もし、どこか小さな劇場で初演されて、そこそこお客さんが入っただけだったなら、これほど世界的なヒット作になることはなかったでしょう。音楽の世界からのデビューだったのは幸運でした。ラジオ局が放送したことであっと言う間に世の若者たちに「音」が届いたのです。 また、台詞が一切入っていないのも、作品の特色となりましたが、それもレコード化が先になったための偶然の「産物」で、長々と台詞が入っていたりしたなら、逆に魅力が半減したと思われます。 このコンセプトアルバムを聴いて、創作意欲をかきたてられた舞台・映像関係者はたくさんいました。 ノーマンジュイソン監督もその一人でした。彼がJCSを画化したいと思ったのは、舞台化される以前の話で、舞台を映画化しようという発想ではありませんでした。 比較してみると、71年ブロードウェイ初演、71年英国初演、73年映画、の各プロダクションは、原点は同じ、コンセプトアルバムなのですが、作品自体は演出も美術も似てもにつかないのものとなりました。ウェバーとライス、二人の作者は、舞台化の際に自分たちの意思はまったく反映されなかったし、映画もそうです。ある意味、「コンセプト」を創っただけ。 あとは、作品が勝手に歩き始めてしまったのかな~と思うのです。今は版権とか上演権とか、色々厳しい規制もあるようです(これはJCSエンスー博士が詳しい分野です)が、コンセプトアルバムは多くの表現者をインスパイアしてあまりある作品として今も息づいている名作なのです。 アルバムの出演者の一部を以下にご紹介します。 Main Players Murray Head - Judas Iscariot Ian Gillan - Jesus Christ Yvonne Elliman - Mary Magdalene Victor Brox - Caiaphas, High Priest Brian Keith - Annas John Gustafson - Simon Zealotes Barry Dennen - Pontius Pilate Paul Davis - Peter Mike d'Abo - King Herod ヘロデ王を歌ったMike d'Aboは、マンフレッドマンのリードシンガーだったそうです。 また、司祭役で参加したPaul Ravenは、のちにグラムロックの帝王となるGary Glitterの「昔の名前」だそうです。 Brian Bennettって、有名なコンポーザーになった、同名の人物かな~。いえね、今年の11月11日のBrian Mayのサイトにあるソープボックスのとこで、クリフリチャードと3人で写っている写真が掲載されていて、たまたまBrian Bennettという名前が記憶に残ったんですよ。それから下のリストを見ていたら、同名の人がいてビックリ。同じ人なのかな? Madeline Bellは、グリーンアイルさんとこの情報によるとSASバンドの12月のギグに出演する人と同一人物みたい?だし。 他の参加ミュージシャンも音楽業界で生き残った人たちは多数いるようですネ。 Supporting Players Annette Brox - Maid by the Fire Paul Raven - Priest Pat Arnold - Background vocals Tony Ashton - Background vocals Peter Barnfeather - Background vocals Madeline Bell - Background vocals Brian Bennett - Background vocals Lesley Duncan - Background vocals Kay Garner - Background vocals Barbara Kay - Background vocals Neil Lancaster - Background vocals Alan M. O'Duffy - Background vocals Terry Saunders - Background vocals Musicians Bruce Rowland - drums, Percussion Alan Spenner - bass guitar Henry McCulloch -electric guitar, acoustic guitar Neil Hubbard - electric guitar Peter Robinson - piano, electric piano, Organ, positive organ Chris Mercer - tenor sax 長くなったので、曲のレビューと出演者たちのエピソード等はまた次の機会にしま~す♪
by tomokot2
| 2006-11-14 09:22
| JCSアーカイブス
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