岩谷時子さん

日付は昨日になりますが、早朝、ルー・リードの死去を知り、その直後に岩谷時子さんが10月25日に亡くなったと知りました。

岩谷さんの名前を私が知ったのは、たぶん、四季のジーザスを観に行ったときだったのではないかなと思います。私にとっては四季といえば岩谷さん。。。というイメージがありました。
でも、ジーザスの訳詩以前に、すでに多くのヒット曲を作詞しておられたんですよねぇ。

帝劇にレミゼを初めて観に行ったとき、島田歌穂の『オン・マイ・オウン』でボロボロ泣いたんです。
その後、英語でOn My Ownを聴いたときに、あれ?って思った。
全然、違う曲みたいに聞こえたんです。

日本版レミゼのエポニーヌは、岩谷さんの歌詞によって、日本の歌になっているってことかなと思った。
それってスゴイことだなと。

私は、ときどき、仕事や趣味で翻訳をしますけど、完璧にできた!っていうことって無いんですよ。
ビジネス文書なんかは、まだ決まり文句があるからいいんだけど、詩に至っては、完璧な訳って、できないんじゃないかなっていう気がする。
私自身が理解している範囲の訳しかできないのはもちろん、文章にしたときに一方の言葉を知らない人が読んで、作者が書いた原詩の意味や感性まで受け取ってくれるのか。。。そんなのできないとか思っちゃう。

日本語の『オン・マイ・オウン』は、もしかしたらひとつの完璧な形なのかなと思ったんです。
日本人が日本語でレミゼを演じたとき、翻訳劇をある意味超越した『日本版』に成しえたのは訳詩の力なのではないかと。

岩谷時子音楽文化振興財団のサイトに劇団四季の『ジーザス・クライスト=スーパースター』公演について書かれています。総公演数は1420回を数える。。とありますね。私もそのうちの10回くらいは観に行ったでしょうか。。。

私は劇団四季版のジーザスの歌詞は、初演当時のもののほうが好きなんです。
最近、どうしてなのか、とってもやわらかい表現に変わってしまった箇所があり、残念に思います。
岩谷さんの意向でそうなったのか、演出上のことなのか私には知る由もありません。
できれば、一部ではなく、すべての歌詞をあらいざらい見直して、もう一度、翻訳をし直して欲しいなと願う者です。
岩谷さんの監修のもと、次の世代の誰かに、改めてジーザスの訳詩に挑戦してほしいなという気持ちを持っていました。
でも、もうそれも叶わぬ夢ですね。。。

コメント欄に、とうさんが岩谷さんの歌詞の素晴らしさを書き込んでくださったので、あらためてご紹介させていただきます。

『私はJCSとレミゼぐらいしか聞きこんでないのですが、どちらも原文を噛み砕き、時にアクロバティックな意訳が素敵でした。
Jesus Must Dieの「大工めどうしてくれよう~♪」のばっちり具合といい、「あなたの力もしれたもの~♪」といい、最後の晩餐のユダがジーザスをなじる部分など、本当に見事な訳だと思います。』


心から岩谷さんのご冥福をお祈りします。



*岩谷時子「人生はすぎゆく」


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by tomokot2 | 2013-10-29 02:07 | What's the buzz?


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